夏の夜の妄想

何気ない会話から始まったはずなのに、

気づけば空気がゆっくり熱を帯びていく。

触れたのは手の甲、ほんの一瞬。

それだけで、

互いの距離はゆっくりと近づいていった。

僕は急がない。

あなたが心も体も委ねたくなる、

その瞬間を逃したくないから。

深呼吸が重なった時、

世界はふたりだけになる。

あとは…

もう、感じるままに。